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昔のひとりごと  2011年 3−4月




2011.4.23

 リエナの衣装について語ってみます。

 ローブやほっかむり(お話では『頭巾』)のデザインそのものは、SFC版公式と同じです。ただ、ローブはかなりゆったりめで、裾も長め。足元はブーツです。また、ほっかむりと同じ色の長い手袋をはめています。

 リエナの場合、管理人は、徹底的に「低露出」にこだわっています。ローブの裾が長いのも、風が強くて、少しくらい裾がめくれても、足が見えてしまうことがないように。長い手袋をしているのも同じ。また、全体にゆったりとしているため、体型はほとんどわかりません。ルークはちょっと(だいぶ?)つまらないかもしれませんが、『驟雨』で、一度はいい思い(ルーク本人は拷問だと言ってますが)もしましたし、いつか来るかもしれないその時まで楽しみはとっておく、それでいいんじゃないかと思っています。

 もう一つ、管理人からお知らせです。

 小説おしながきの作品のカテゴリー分けを変更いたしました。
 <旅のワンシーン>を削除し、<捧げもの>を新設しています。

 このように変更した理由は、ワンシーンの作品のほとんどが、<旅のエピソード>と同軸の作品のため、起こった出来事の順番に並べた方がお話全体の流れがわかりやすいと思ったからです。

 この変更に伴い、カテゴリーを移動した作品については、URLも変更しています。もし、直接作品にブックマークされているお客様がいらっしゃいましたら、こういう事情ですので、ご了承願います。


4.19


 すこし設定、というかDQ2をプレイする時の、自分なりの縛りと、それに関連した妄想など書いてみます。

 うちのムーンブルクの王女リエナは、もともと小柄で細く、力も弱いため、物理攻撃は一切できないキャラと設定しています。また管理人の捏造設定では、リエナ愛用の魔道士の杖は、あくまで魔法使いの呪文の効果を高めるためもので、打撃攻撃に適した武器ではありません。なので、管理人の書くお話のなかでは、リエナはあくまで専門の魔法使い。最初から最後までずーっと同じ魔道士の杖を装備していますが(いかずちの杖は使いません)杖で「こうげき」することはありません。

 昨年久し振りにゲームをプレイした時も、原則これを守っていました。ただ、MP節約のため、途中からいかずちの杖を装備して「どうぐ」を「つかう」ことだけはしていました。そして、「こうげき」は一切させず、「じゅもん」か「ぼうぎょ」に徹していたのです。

 ただし、一つだけ例外がありました。それは、メタルスライムとはぐれメタルとの戦闘のとき。やっぱり経験値が欲しいですけど、2はまじんぎりもメタルぎりもありませんので、この時だけはリエナの細腕にもがんばってもらっていました。

 そして、ある戦闘で。

「リエナのこうげき! かいしんのいちげき! リエナははぐれメタルをたおした!」

 なんとなんと、こんなことが起きてしまいました。この瞬間、管理人の脳内で、あっけにとられる男二人と、真っ赤になっているリエナの映像(わたくし、いったい何をしてしまったの……?のせりふ付き)がまざまざと浮かんだのです。

 クリアまでの間に、リエナが会心の一撃をだしてくれたのはこの時の一回限りでしたが、なぜ非力な彼女が、守備力255を誇る、あの硬ーいはぐれメタルを倒せたのか? 管理人が考えるには、「当たり所が悪かった」からではないかと思っています。

 はぐれメタルの方がリエナに攻撃を仕掛け(とりあえず、管理人が「こうげき」コマンドを実行した事実には目をつぶって)リエナはあくまで「ぼうぎょ」のつもりで杖を目の前に振りかざした。そうしたら、偶然にもはぐれメタルを「こうげき」してしまった。それも、魔道士の杖の頭(?)の部分についている紅色の石が、はぐれメタルの眉間にクリーンヒットしてしまったのではないか。言いかえれば、はぐれメタルは自分から魔道士の杖におでこ(?)をぶつけに行ってしまった、なまじ素早いだけに勢いがある分、ダメージも大きかったのではないか、そう考えたら納得できる気がしたのです。

 以下、ちょっとこのシーンの文章を書いてみたくなりましたので、ここでアップしておきます。普段とは違う雰囲気かもしれませんが、よろしければどうぞー。

***

 三人は船を降り、テパの村への道を急いでいた。生い茂る大木の陰からがさりと音がした。魔物の気配に、先頭を歩くルークはすぐさま背中の剣を抜き、身構える。予想通り三人の目の前に、鈍い銀色に光る魔物が現れた。はぐれメタルである。

 はぐれメタルは、三人に気づくとぴたりと止まり、ちいさな丸い眼で、じっと彼らを見上げてきた。この魔物は臆病なのか、人間を見かけると、一目散に逃げ出すことが多いのであるが、この個体はどうやら好戦的な性格らしい。いきなり、ルークに向かって閃光の呪文を唱えてきた。

 ルークは咄嗟に左腕の盾をかざして呪文を防ぎ、同時にはぐれメタルに斬りかかる。彼の渾身の力を籠めた攻撃も、数多の魔物の中でも最高の守備力を誇るこの魔物には、わずかな傷を与えるのが精一杯である。おまけに非常に素早いうえ、呪文さえも一切効果がなく、地道に物理攻撃を繰り返すしか倒す方法がない。

「リエナ、後ろに下がってろ!」

 ルークが自分のすぐ後ろを歩いていたリエナに声をかけた。非力で、重い武器も盾も装備できない彼女は、こういう状況では、いつも後方で回復役に徹している。リエナは素早くはぐれメタルから距離を取り、いつでも回復の呪文の詠唱を唱えられるよう、魔道士の杖を構え直し、精神を集中しはじめた。

 その隙に、アーサーも剣で攻撃する。けれど、身軽さを身上としているアーサーといえど、はぐれメタルを捉えるのは容易ではない。ことごとく、攻撃をかわされてしまった。

 はぐれメタルは次に何を思ったのか、リエナに眼を向けた。と同時に、真っ直ぐリエナに向かって地面を滑るように走り寄ってくる。

「危ない!」

 ルークが全力でリエナのもとに駆け寄るが、到底追いつけるものではない。はぐれメタルは地面から飛び上がり、リエナに体当たり攻撃を仕掛けてきた。三人の中では一番素早いリエナも、この距離では避け切れない。ぎゅっと眼を閉じ、手にしていた魔道士の杖を振りかざして、防御の体勢をとるしかなかった。

「……!」

 リエナのすぐ眼の前で、何やら鈍い音がした。また不思議なことに、攻撃を受けた痛みを感じるはずなのに、それがない。リエナは恐る恐る眼を開き、振りかざした杖を下ろして自分の足下を見下ろした。そこには、だらりと伸びたはぐれメタルが転がっている。

「……え? わたくし、いったい何をしてしまったの……?」

 地面で伸びているはぐれメタルの後ろに、ルークとアーサーの男二人が眼を丸くして立っていた。どうやら、リエナは自分の魔道士の杖で、はぐれメタルを倒してしまったらしい。その事実に気づいた瞬間、リエナの白い頬が一気に赤く染まった。

 ――その時、どこか遠くで高らかにファンファーレが鳴り響いた。


4.15

 ようやく今日からサイトを通常更新できることになりました。

 休止中にもかかわらず、足を運んでくださった方、拍手を押してくださった方、本当にありがとうございました!
 またこれから更新がんばりますので、よろしくお願いいたします!

 復帰第一段の更新は、旅のエピソード『俺の女』です。

 かなり時間軸を遡り、旅が始まってまだそんなに時間が経っていないころのお話です。前回更新の『菫色の涙』の続きも順番に書き始めているのですが、既に旅の終わりが見えてきていますから、この辺りはきちんと時間軸に沿って更新をしていきたいと思っています。というわけで、今のうちにアップしておかないと、日の目を見ないことになりそうですので、先にこちらを公開することにしました。

 このお話、多分、昨年夏ごろに出たネタで、作品になりきれずにずっとネタ帳ファイルのなかに埋もれておりました。先日あらためて既に書いてあった会話やシーンを読み返してみたら、結構分量もありましたし、大好きなベタなネタなので、もう一度手を入れてみました。時間を置いたおかげか、なんとか作品になってくれてうれしかったです。


3.29

 ご無沙汰しております。
 更新はまだ止まったままですが、このひとりごとの方も何も無いのは、わたしが寂しいので、ちょっとだけ設定語りさせていただきます。

 テーマはルークの口調について、です。

 ルークは王族ですから、相手の身分や立場によって、様々な口調を使い分けています。今回これを書くにあたって、管理人が数えてみましたら、大きく分けて四種類ありました。

1.自分より身分が上の人物。
  両親や、他国の国王など。

2.自分と身分が同等。もしくはやや下だけれど、敬意を表する必要のある人物。
  他国の王族、重臣、上級貴族の中でも、自分より年長の人など。

3.目下の人物。
  召使いなど。

4.ごく親しい人物など。
  王族では、アーサーとリエナのみ。それ以外に、旅の間はずっとこれでした。
  一人称は、1−3までが「私(わたし)」4が「俺」になります。

 今公開している当サイトのお話では、ほとんどが4ですが、実際に話す機会が多いのは、圧倒的に1−3です。

 この4は、全然王子様らしからぬ口調です。ルークがこんな口調で話すきっかけになったのは、騎士団で見習い騎士として在団していたこと。ローレシアは、騎士の国だけあって、騎士団もかなり荒っぽいんです。ルークも入団当時は「私」だったはずなのに、いつの間にか、周りに影響されて「俺」も使い始めました。この時、ルーク13歳。すこし「悪ぶってみたい」お年頃だったのかもしれません。

 ただ、本人のもともとの性格には合っていたらしく、ルークはこの口調で話す時が、いちばん自分らしいと思っています。でも、ふだんこんな口調で話したら大変なことになりますから、ごく親しい友人(アーサーとリエナの亡き兄ユリウス)の前だけで使っていました。その後、ハーゴン討伐の旅に出て、リエナに対してもこの口調で話すようになりました。旅の間は本来の身分を隠していますから、こちらの方が自然ですし、やっぱり、だんだんと地が出てきたのではないでしょうか。


3.20

 管理人よりお知らせです。

 オフの事情により、更新をしばらく停止いたします。今のところ、復帰は4月中旬頃になる予定です。なお、ネット落ちはしませんので、何かありましたら、拍手コメント又はメールでお気軽にご連絡くださいませ。

 お礼が遅くなりましたが、更新が止まっている間にも、拍手をありがとうございました!
 拍手もコメントも、本当に励みになっています。復帰しましたら、更新がんばりますので、またよろしくお願いいたします!


3.12

 昨日の地震でお見舞いコメントをくださった方、本当にありがとうございました。拍手お返事もさせていただいております。

 管理人の住んでいる地域では、多少揺れを感じた程度で被害もまったくなく、いつもと同じ日常生活を送ることができています。

 大変な状況の方が数多くいらっしゃると思います。みなさまが一日も早く元の生活を取り戻すことができますよう、心よりお祈り申し上げます。


3.6

『菫色の涙』アップしました。
 ごく短い、リエナ視点でのお話、というか彼女の想いを綴ってみた作品です。


3.4

 4000HITありがとうございました〜!
 当サイトに来てくださるお客様みなさまに、心から感謝しています!

 さて、先日アップした『驟雨』三篇について、ちょっと補足、というか裏話など。

 アップしたときにも書きましたが、このお話の原型を書いたのはかれこれ1年以上前です。最初に書いた時には、まだ旅の途中のどこの辺りの話なのか、自分でもよくわかっていなくて、漠然と旅も終盤に差しかかかってきたところだなー、とだけ感じていました。

 完成した物を読み返して、やっと場所がわかりました。ベラヌールの旅の扉を通ってロンダルキア南のほこらを出てから、ロンダルキアへの洞窟の入り口までの間です。あの盆地のようにぐるっと岩山に囲まれているところのどこかに、お話の舞台となったちいさな洞穴があったらしいのです。初夏なのに寒かったのは、ロンダルキアに近いせいだったのかもしれません。

 管理人の場合、こんなふうに「後から気づく」ということがよくあります。これは『驟雨』の舞台だけでなく、細かい設定や、キャラがあるシーンで何を感じていたのか、でも同じです。全部、自分の脳内妄想のことなのに、ちょっと不思議に感じています。

 さて、もう少しで彼らの旅も終わりそうですが、当初の予定よりもかなり話数が増えています。ひとりごとで12月6日に『Tea break』をアップした時、あと数作で旅のエピソードがお終いと書いていましたが、まだあと何作かは書きたいけれど、まだ途中とか、手つかずのお話が残っています。途中でまったく予定のなかった、クリスマス・お正月・バレンタイン企画の作品をアップしたのも理由ですが、お話を書いているとついつい、あ、次にはこれを書きたい! になってしまうからでしょうか。

 その他にも、いったん旅のエピソードが一段落したところで、以前からやりたいと思っているものもアップしておきたいです。

 というわけで、エンディング後の長編連載開始は、まだすこし先になりそうです。
 これからも、気長におつきあいいただければうれしいです!



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