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昔のひとりごと  2012年 7−10月




2012.10.31

 Happy Halloween!

『A sweet scary night』アップしました。ハロウィン作品です。

 当サイトでハロウィンのお話は初めてです。ちょうど一週間前に、突然ネタが降ってきたので書いてみました。あまり時間がなくて間に合うかどうかちょっと心配でしたが、自分でも驚くほどさくさく書けました。別軸というか、単発で書いたお話ですので、気楽に楽しんでいただければ、とてもうれしいです。

 管理人はハロウィン大好きなんですよ。だから、ちびスライムの様子やら何やら書くのはとっても楽しかったです! この作品が、みなさまへのtreatになればいいなあ、なんて願っています。

***

 お知らせです。

『旅路の果てに』の目次ページの注意書きをすこし追加しました。
 内容は、本編とは別軸である、と言うことだけです。そう言えば、このひとりごとではたびたび別軸、と書いておきながら、肝心なところに書くのを忘れていたので、追加させていただきました。

 もう一点、小説おしながきの中で、作品を一つ、カテゴリーを変更しました。
 今まで<その他のお話>に入っていた『柄じゃないけど今日ぐらい』を<旅のエピソード>に移し、URLも変更しています。

 この作品は本編と同軸であること、<旅のエピソード>には他にも季節イベントのお話も入っているのが理由です。
 結果、<その他のお話>はすべて別軸のもとになりました。
 説明書きなども変更してあります。

 よろしくお願いいたします。


10.26

 管理人のキャラ設定の決め方、作品を書く手順、みたいなものを語ってみますね。
 ふだんの語りとは違いますが、ご興味のある方、よろしければ読んでみてくださいね。

 管理人の場合、キャラ設定自体は「考えてつくる」ということがあまりありません。どちらかというと、妄想している間に自然に決まってきたり、ああ、これはこういうことだったんだ、みたいに自分で勝手に納得したりして、今の自分なりの設定をつくってきました。

 自然に決まったものを例にあげると、キャラ設定では、ルークが大食いで朴念仁、とか、アーサーが切れ者でおばちゃんキラー、とか、リエナが恥ずかしがりで隠れグラマーとか、いろいろあります。三人の体格については、だいたいキャラが固まったところで、いろいろ細かく決めました。旅の最初と最後でどれくらい身長が伸びたかも、リエナのスリーサイズがどれくらい変わったかも設定あるんですよ。こういう部分を妄想するのは、本当に楽しいです。

 トリオの設定、ルークとリエナは18年前に最初にDQ2とロレムンにはまった時から名前も基本設定も変わっていません。ただし、ルークはもっとかっこよかったです(笑)。リエナはその頃から美女。でも、「月の女神の再来と称えられる神秘的な絶世の美女」というところまでは考えていなくて、とっても綺麗な女の子なんだろうなあ、という程度でした。

 アーサーのキャラ設定は、彼の名前に寄るところが大きいですね。18年前には気に入る名前がなくて、サマルくんにははっきり決まった名前がありませんでした。だから今のアーサーとはまるっきり別人。この時はまだ、サマルくんとムーンちゃんにデフォルトで8種類も名前があるのは知りませんでしたし。ちなみに、SFC版でローレをルークにすると、トンヌラとアイリンになりました。

 ロレムン再燃後、あらためて2トリオのキャラを妄想していた時、デフォルトでサマルくんにはトンヌラ以外の名前があるのを知り、アーサーってかっこいい! と思ったんですよ。そうしたら、あれよあれよという間に、現在のアーサーが誕生です。容姿も性格も口調もほとんど悩みませんでした。名前の力は不思議だなあ、と感慨深かった記憶があります。

 さて、こうやって脳内で決まった妄想設定を、きちんと決定稿にするために、今度は文章に起こしていきます。とにかく、PC立ち上げて、思いついたことをどんどん書いて、それを読み返して、納得できればそれでよし、駄目ならもう一度書き直します。後はひたすらそれを繰り返します。

 普段、小説を書いている時も基本的には同じです。脳内で繰りひろげられる妄想話――ちょうど映画を観ている感じ、というのが一番近いでしょうか――をひたすら文章に起こしていくんです。最初はきちんとした文章になっていなくても、日本語がおかしくても、とにかく書きます。とはいっても、いっぺんに全部書けること、最近ではほとんどないんですが…。

 また、管理人は自分のDQ2の世界に入り込むことはありません。常に、別世界から彼らの姿を眺める、そういうスタイルです。そのせいか、2トリオと対話する、ということも基本的にはありません(例外が一回だけあります)。とにかく、管理人の脳内で勝手に動き回る彼らの姿を、ひたすら追っかけている感じですね。後は、文章化した妄想を読み返して、行動心情その他が、自分で納得できるかどうかで、話の流れが決まります。

 その後、書けた分だけ文章を読み返して、ひたすら推敲を繰り返します。脳内シーンを書けるだけ書く → 推敲、を繰り返して作品を最後まで書き上げ、それからまた全体を読み返して推敲を繰り返します。ひとまず納得出来たら、サイト用の雛型に落とし込んで、実際の公開の形に整えます。それからが最終推敲になります。不思議なことに、この雛型で読み返すと、粗がよーく見えるので、またここでかなり直します。そして、やっと公開、という手順です。

 設定の話に戻りますが、時々、なにげなく設定していたことが、新しいお話を書いていてパズルのピースがはまるようにぴったりおさまることがあるんです。そういうときには、思わず「やった!」って叫びたくなります(笑)。

 まだまだ決めないといけない設定もたくさん残っています。例えば、アーサーがどんな経緯でメガンテを習得したのか、とか。彼のこの究極の自己犠牲呪文に対する考えはどうなのか、とか。ハーゴン様の設定はだいたい固まりましたが、まだ細かい部分が未決定です。妄想し甲斐のある項目なので、これからも楽しみです。

 長い語りになりました。ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!


10.25

『旅路の果てに 第4章−6』『第4章−7』アップしました。

 ひさしぶりにアーサー登場です。やっとすこしずつ物語が動いてきた気がします。


10.14

『旅路の果てに 第4章−4』『第4章−5』アップしました。

 第一稿が加筆修正を繰り返しているうちに、4−5倍に増えてしまいました。
 今回はいろんな人が会話しています。前回に引き続き、シリアスな会話ばかりで難しかったです…。

 それでも、今回更新分にかかった日数は実質3日でした。
 管理人はどっぷり世界にはまらないと書けないんです。今回は珍しく数時間集中力が続いた&また珍しくうまく時間も取れたので、ずーっと書き続けていました。こんなの、久しぶりです。と言いつつ、その後の推敲にたっぷり一週間近くかかってしまっているのですが。
 次回以降もこのペースで、はちょっと無理そうですが、ぼちぼち続けていきますね。

***

 なんとなくのっている状態が続いているので、ロレムン語りもしてみますね。
 これからいろいろ語りますが、今後の更新の内容とは特に関係ありませんので、あらかじめご了承くださいませ〜。

 うちの二人は前途多難です。もとからの自分設定自体が、二人が無事にくっつくための条件自体をとても厳しくしてしまっていますから、余計にです。

 ずっと以前にここで書きましたが、管理人にとって、ルークとリエナは運命の恋人同士です。

 だから、この二人は何があっても惹かれあうし、最後には生涯をともにするんだろうなあ、して欲しいなあ、と考えています。それがどんな形であっても、です。そして、どんなことが起ころうと、二人を完全に引き離すことはできないのではないかと。極端な話、仮に、旅の途中でどちらかが生命を落とすことになったとしても、それでも、引き離せない気がするんですよ。実際、そういう妄想をしたこともありますし。

 ロトの血を受け継ぎ、王族である、これ以外はすべての点で違う――容姿も、能力も、性格も、何もかもが正反対とすら言える二人が、どのようにお互いを理解していくかも、管理人にとっては重要なテーマです。お互いがお互いを激しく求めながら、場合によっては、ぶつからざるを得ない、けれど、衝突を乗り越えて理解が深まっていく。それが、管理人が書きたい、ロレムン二人の姿です。

 ちょっと、重くなってしまいましたね。でも、ここに来てくださるお客様には、気楽に楽しんでいただければ、管理人にとっては大きな喜びです。本当に、こんな更新が遅くて、ほとんど引きこもっているようなサイトに足を運んでいただけて、管理人は幸せ者です。


10.5

 ひさびさに、キャラ語りです。

 先日のロレムン絵チャでお話していたことを思い返していて、あることに気づきました。
 それは「ルークはものすごく独占欲が強い」です。
 ここではもちろん、リエナに対して、という意味になります。

 ルークは自分以外の他の男には、指一本たりともリエナに触れることを許しません。
 今までいろいろお話を書いてきましたが、舞踏会でのダンスとか、挨拶としての手の甲への接吻、等を除けば、実際ルーク以外の男は誰一人としてリエナに触れていないんですよ。

 ルーク一人だけが、抱きしめるはお姫様抱っこはするは…、それ以外にもいろいろやっていました。

 でもルーク本人は、自分が独占欲強いことを、自覚してないっぽいんですよね。
 もちろん「俺以外の男はリエナに触れるな」とはっきり考えてはいる、だから実際に触らせない。アーサーですら同じです。

 とにかくリエナのことになると、感情はだだ漏れだし、しょっちゅう無茶します。
 旅の最初のころ、無謀な行動(庇うなど)を取って、アーサーに意見されたこともあったんです。でも、その無茶を、持ち前の体力と馬鹿力と根性とリエナへの愛情で乗り越えてしまうんですよ。そして、それを繰り返すことによって、ルーク自身も成長していくようになりました。

 アーサーも次第に、ルークはリエナに関してだけは言っても聞かない、またルーク自身の成長につながっていることを理解してきました。ルークも、それ以外の部分は独断で行動することはなく、すべて三人で相談したうえで行動に移していましたから、最終的にはリエナに関してだけは、ルーク一人の判断に任せるようになりました。

 良くも悪くも、ルークは「自分が正しいと信じた道を突き進んでいく男」のようです。それだけでなく、自分の取った行動に対してきちんと責任を取ることができている、そう描写できていればいいなあ、と管理人は考えています。


9.27

『旅路の果てに 第4章−3』アップしました。

 何とか今月中に更新できました。でも、前回更新時になるべく早くに続きを、と言っておきながら、2ヶ月半も空いてしまっています。更新が止まっている間にも足を運んでくださった皆様、いつもありがとうございます。

 今回の文章は、全文書き足しました。こういうシリアスな会話は難しいです。

***

 さて先日、ロレムン同盟さまの絵チャに参加してきました!

 もう、楽しくて楽しくて仕方なかったです!!! 素敵なイラストがリアルタイムでできあがっていくのを拝見しつつ、たっぷりと萌え語りもさせていただきました。久し振りの参加で舞い上がっていたのと夜中テンションで喋りまくっていて、あっという間に時間が過ぎていました。

 たっぷりとロレムン充できました。まだオフが落ち着いているわけではないのですが、自分のサイトの更新もがんばりますね。

***

 さてさて、最近携帯をスマホに買い換えました。必要に駆られて仕方なく買ったんですけれど、せっかくだからと、初めてスマホから自分のサイトを見てみました。

 ……思いっきり表示が崩れていますね。携帯サイトの方は、まだましかなあ。でも、肝心の小説本文が読みにくい気がします。リーダー機能(これ、便利ですね!)のあるスマホをお持ちの方は、ぜひこちらで…と申し上げたいところなんですが、携帯サイトの方は、リーダー機能に対応できている作品とできていないのが混在しているのが現状です。原因はだいたいわかった気がしていますが、全部直すのにはかなり時間がかかりそうです。PCサイトの方は、小説おしながきは見にくいんですが、本文はリーダー対応しているはずですので、こちらからの閲覧をお勧めしておきますね。

 いろいろ書きましたが、この辺りは絶対に皆様の方がお詳しいと思います。PC音痴の管理人ですが、自分なりになるべく読みやすいサイトを目指していくつもりではいますので、これからもよろしくお願いいたします。


8.30

 ご無沙汰しております。

 7月からずっとオフが多忙で、なかなかゆっくりとPC前に座る時間も取れていません。次回更新分は既に書きかけてはいるし、早く書きたくてうずうずしてので、遅くとも来月中には続きをアップしたいです。

 足を運んでくださったみなさま、いつも感謝しています。

 これだけではなんなので、古い自分のメモに入っていた文章をアップしますね。旅の途中での、ちょっとしたワンシーンです。よろしければ、どうぞ。

***

 夕食の支度を始めていたリエナが、ふと西の空を見てつぶやいた。

「綺麗……」

 空は鮮やかな茜色に染まり、大きな太陽がゆっくりと沈みかけている。

「……本当だな」

 いつの間にかルークがリエナの横に立っていた。手には近く拾ってきた薪を抱えている。

 そのまま日が沈むまで、二人は無言のまま並んで夕焼けを見つめ続けていた。

***

 この時、二人はどんなことを考えていたのか、用事をこなしつつ、妄想に励みたいと思います。


7.6

『旅路の果てに 第4章−2』アップしました。

 最近、連載の方でのアーサーの出番があまりないので、代わりと言ってはなんですが、キャラ語りをしたいと思います。

 既に閉鎖されたサイトさんが配布なさっていたキャラへの質問で、サマルくんあてに『剣と魔法、どちらが得意ですか?』のようなものがありました。
 自分なりに考えてみると、アーサーの場合は、完全に同等、との答えになりました。

 アーサーの剣と魔法の腕前は、どちらもかなりのものです。それぞれ、剣はルークに、魔法はリエナには到底及ばないものの、剣と魔法のどちらかだけでも、どこにいっても充分に通用する腕を持っています。

 戦闘におけるアーサーの最大の長所は、剣と魔法をまったく同等に扱えることだと考えています。戦闘時、アーサーは常に全体の戦況を冷静に観察しています。ルークとリエナがどの位置にいて、どんな攻撃、または回復や補助をしているかを見極め、自分が今やるべき事を瞬時に判断し、実行するのが、彼の戦闘スタイルです。剣と魔法の両方を自在に扱えるからこそ、必要に応じて、戦闘方法を変えることができます。ですから、三人で戦うと、アーサーがロレムン二人の足りない部分を補ってくれて、ほぼ完璧なチームプレイが可能になるわけです。

 彼の愛用の剣は、最終的にははやぶさの剣になりました。旅が始まった時には、サマルトリアから装備してきた愛用のレイピアです。公式ではこんぼうですが、ちょっと彼のイメージとは外れるため、この部分は捏造してしまいました。光の剣もよさそうですが、なんとなく、アーサーは細身の剣の方が似合うよなと思っています。剣での攻撃も、ルークのように、テクニックを駆使しつつ馬鹿力にものを言わせて斬り裂く、というのとは違って、身軽さを活かし、相手の弱点を的確に突く、といった感じなので、一度に二回攻撃できるはやぶさの剣はアーサーのものになりました。

 アーサーは戦闘に限らず、常に『中庸』の人です。場の空気を読むのがうまく、常にその場で一番ふさわしい行動を取ることができます。ロレムンの二人にも如何なくその特技を発揮しているのではないでしょうか。あらゆる意味で、いてくれないと絶対に困る人。やっぱり管理人は、ルーク、アーサー、リエナが三人で揃っている姿が大好きです。


7.4

 先日アップしたロレムンデー作品『移り香』へご感想くださった方々、本当にありがとうございました! ロレムン二人の細かな心情を汲み取ってくださったり、アーサーはまったく出番なしだったにもかかわらず、彼にまで触れていただいたり、とてもうれしかったです…!
 作品中には登場しなかったアーサーのシーンを、ちょっとここで書いてみたいと思います。

***

 情報収集を終えたアーサーは宿の玄関扉を開けた。かろやかな鈴の音とともに、この宿の女将が笑顔で出迎えてくれる。

「お帰りなさい」

 アーサーも軽く会釈して通り過ぎようとしたが、そこで呼び止められた。

「そうそう、お客さん、部屋の鍵をお持ちください」

「部屋の鍵?」

 アーサーは訝しげに女将を見遣った。ルークは既に自分の用事を済ませ、宿に先に帰るから、と途中で別れたはずだからである。

「お連れさん、一度は戻ってきましたけど、すぐにまたお出かけになりましたよ。今度はお一人じゃなくて、お嬢さんと一緒に」

 女将はアーサーに鍵を手渡しながら、うっとりと呟きを漏らした。

「あのお嬢さん、本当に綺麗ですよねえ。最初に見た時には、どこの貴族のお姫様かと思ったくらいですから。お連れさんは果報者だし、お嬢さんの方もとっても幸せそうで……」

 この女将の言葉に、アーサーは内心で苦笑を禁じ得なかった。いつものことながら、事情を知らない人の眼には、ルークとリエナの二人は相思相愛の恋人同士としか映らないのである。

「そういうことか、ありがとう」

 アーサーも女将に笑顔を返すと、自分の部屋に戻っていった。

********

 ルークはなかなか部屋に戻ってこなかった。リエナと楽しい時を過ごしているに違いないから、別段心配する必要もない。夕暮れ時になって、アーサーが旅の記録をつけていると、ようやくノックの音がした。扉を開けると、上機嫌なルークが立っている。

「アーサー、やっぱり先に帰ってたんだな。リエナが晩飯つくってくれたから、厨房に行こうぜ」

「ルーク、遅かったじゃないか」

「別に構わないだろ? 用事はもう済ませたんだし」

「もちろん構わないよ。リエナと出かけて、楽しかったみたいだしね」

 ルークはこの言葉に一瞬固まっていた。ある程度予想していたとはいえ、自分達の行動はすべてお見通し、というわけである。

「……まあな」

 ルークはそれだけぼそりとつぶやくと、部屋を出ようとしたが、その背中にアーサーは再び問いかけた。

「ルーク、今回は自分からきちんと誘えた、ってことでいいのかな?」

「……は? 何言ってんだ、お前」

 言葉を濁してはいるが、アーサーの言い分が当たっているは、ルークの顔をみれば、一目瞭然である。

「ところで、どこまで出かけてきたんだ?」

「別にどこだっていいだろ? そんなことまで、お前にいちいち言わなきゃなんないのかよ」

 ルークは心底嫌そうに返事をした。

「僕には言えないようなところに行ってきたわけか」

 アーサーは明らかにからかっているのであるが、ルークの方が向きになって否定した。

「一緒に街の食堂に行って、茶を飲んだ。確かに誘ったのは俺だけど、繕い物してもらったから、その礼代わりだ。ついでに晩飯の買い物してきた。俺は荷物持ちだ。――これで文句あるか」

「別に文句をつけるつもりはないけど、その後、厨房で一緒に夕食を作った――もっともお前は見てただけ、が抜けてる」

 追い打ちをかけられて、ルークは言葉に詰まった。アーサーはいつもの笑顔で更に言葉を続ける。

「多少は進歩したことは認めてあげるよ。――ああ、リエナには余計なことは言わないから、安心してくれ」

 何も言い返せないルークは踵を返すと、部屋を出て行った。アーサーも苦笑しつつ、帳面を片づけると厨房に向かった。

                                        ( 終 )

***

 当サイトは先日6月30日に、2周年を迎えることができました。
 ゆっくりペースの更新にもかかわらず、足を運んでくださるお客さまに心からの感謝を捧げます。
『旅路の果てに』の連載更新もがんばりますので、あらためてこれからもよろしくお願いいたします!



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